大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

大阪地方裁判所 昭和41年(ワ)3108号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕被告らは、抗弁として、原告が損害賠償金の一部受領とともに残請求権を放棄したと主張するが(註、原告は昭和四〇年四月二日に仮処分事件の和解により被告らから七五、〇〇〇円を受領し、その後同年六月ごろ自賠法にもとづく保険金一一八、一五六円を受領する際、被告らに対する残請求権を放棄する旨の意思表示をした。)この被告らの抗弁は、本件訴状送達(昭和四一年六月二三日)後一〇カ月経過後の第四回口頭弁論期日にはじめて提出されたもので、その間三回にわたり口頭弁論が実施され、被告らにおいて答弁書(昭和四一年七月七日付)を提出するなどしているのであるから、右抗弁を提出する機会はじゆうぶんあつたと認められ、しかも第三回口頭弁論期日においては、当裁判所において争点および証拠の整理が完了したものとして次回証拠調期日を六カ月先に指定するとともに、当事者双方の合意にしたがい、右証拠調期日までの間、事件を大阪簡易裁判所の調停に付したものであるから、かかる経過に照らせば、被告らは、すくなくとも重大な過失により時機に遅れて右抗弁を提出したものと認めるほかなく、かつ右抗弁事実につき新たな証拠調を必要とする以上訴訟の完結を遅延せしめるものと認められるので、被告らの右抗弁は時機に遅れた防禦方法の提出として却下する。(谷水央)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!